- 自分って毒親かも…客観的に知りたい!
- 毒親をやめたい
- 毒親にならないために、何かできることをしたい
子育て中の毒親育ちさんは、「自分の親と同じ子育てはしたくない!」と思いながらも
自分も毒親になってしまっているかも…
今の自分が毒親かどうか知りたい!
という思いを抱えている人も少なくないと思います。
私も同じでした!でも今はその不安をコントロールし、楽しく幸せに子育てしています!
この記事では、毒親の定義や特徴、思考回路などの基本的な知識、 自分が毒親なのかチェックするためのおすすめのチェックリスト、 そして毒親にならない対策を紹介します。
不安と向き合うにはまずは知ることからです!
毒親のことをよく知り、対策を知れば、不安をコントロールできるようになりますよ!
毒親チェックリストは最後にあります。
前向きな気持ちで子育てに向かってほしいと願っていますので、ぜひ毒親チェックは最後に行ってください。
毒親とは?
毒親とは、「毒になる親」の略で子どもの人生に害悪を及ぼす親のことを示します。
この言葉は、スーザン・フォワード氏が『毒になる親 一生苦しむ子供』という著書で発表した言葉です。
「子供に実害を及ぼす」ってどういうこと?
スーザン・フォワード氏は『毒になる親』で次のように言っています。
- 「子供に対するネガティブな行動パターンを執拗に継続し、それが子供の人生を支配するようになってしまう親」
- 執拗にの例外で、たった一度でも「肉体的な暴力と性的な行為」をする親
「執拗に」も大切なポイント!たまにポロっと愚痴を漏らしてしまうくらいなら大丈夫!
もっと具体的に言うと、
- 身体的虐待
- 心理的虐待
- 性的虐待
- ネグレクト(育児放棄)
- マルトリートメント
をする親が「毒親」と言えるでしょう。
心理的虐待には、夫婦の不仲を見せる「面前DV」も入っています。これは昔は入っていなかった概念でした。
マルトリートメントは「不適切な養育」「避けるべき子育て」のことを言い、虐待に入るか微妙なグレーな養育態度までカバーする概念です。
- マルトリートメントについて詳しくはこちら→【事例あり】子どもの心と脳を傷つける「マルトリートメント」|毒親育ち公認心理師が解説
- 毒親に関連するそのほかの用語についてはこちら→親子関係が苦しい人に知ってほしい4つの用語|毒親、マルトリートメント、アダルトチルドレン、機能不全家庭
毒親の特徴と思考回路
毒親の特徴~毒親の4つのタイプ~
ここでは毒親の特徴として、毒親の4つのタイプを紹介します。
今回は「アダルトチルドレン」の概念を日本に持ち込んだ斎藤学氏の論文を基に紹介をします。
- 過干渉・統制型の親
- 無視親
- ケダモノのような親
- 病気の親
過干渉・統制型の親
このタイプの親は、例えば子どもが一生懸命作った作品に対して
こんなんじゃだめよ!お母さんが描くからちょうだい!!
お父さんなら、もっといいアイディアがあったのに
というように、子どもの気持ちを否定してしまいます。
また、「あれをしなさい」「これをしなさい」なんでも先回りをするのも大きな特徴です。
このような養育の元で育つと、子どもは
- 親の期待に応えるばかりで、自分が何をしたいのかわからなくなってしまう
- 摂食障害に陥ることもよくある
というような影響を受けます。
無視親
文字通りの意味ですが、いくつかタイプがあります。
①子どもに全く目を向けない放任タイプ
- 親がすべき日常の世話まで放棄する
- いわゆるネグレクト
②きょうだい間で差別をするタイプ
- 例えば、将来自分の面倒を見てくれるであろう男の子ばかりを大切する
③親の都合のよいときにだけ使うタイプ
- 例えば、母親が賛美したり、味方をすることを求めてくる
- 子どもが味方をすることを拒否すると無視や迫害
- 愚痴のごみ箱にする
- つまり、親の都合のよいときだけ使い、子どもが親を必要としているときは無視する
私の母はこのタイプでした。愚痴のごみ箱にされ、それをやめてほしいと伝えると激怒され、猛攻撃され、最後は私の気持ちは無視されました。
④仕事優先でほったらかしタイプ
- 文字通りの意味
- 父親が仕事依存でほったらかし、一方母親が過干渉というセットがよくある
ケダモノのような親
これは身体的虐待、性的虐待を行う親のことをさします。
身体的虐待は、殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束するなどがあげられます。(厚生労働省 児童虐待の定義と現状より)
性的虐待は、子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にするなどがあげられます。(厚生労働省 児童虐待の定義と現状より)
病気の親
これは、精神疾患をもったタイプの親をさします。
ただし、「精神疾患を持っている=毒親」ではないことは強く主張をしておきます。
精神疾患を抱えながらも、症状と上手く付き合いながら子育てを頑張っている方はたくさんいらっしゃいます。
論文では、例えば
- 精神疾患の症状の影響もあり、たくさんの男性関係をもって妊娠し、出産後はまた症状で子どもの世話が一切できないタイプ
- 精神疾患の影響もあって、自分の利便性のみを追求し、子どもを利用することしか考えていないタイプ
があげられています。
以上が毒親の4つのタイプです。
参考文献:斎藤学『毒親と子どもたち』日立財団Webマガジン「みらい」vol.2論文特集「親子関係の解剖学~その闇に迫る」
毒親の根本にある2つの思考回路
毒親思考回路は様々なサイトや本で具体的に解説されていますが、ここではその根本にある2つの思考回路について解説します。
これは依存型毒親の元で育ち、教育分野で働きたくさんの親子を見て、心理学や教育学、子育てを学ぶ中で気づいたことです。
その毒親思考回路とは、
- 自分の幸せが最優先
- 人に自分の幸せを叶えてもらおうとする
この2点に落ち着くと考えます。
先ほどの4つの毒親のタイプと当てはめてみても説明が成り立ちます。
毒親は自分の幸せが最優先
本当の毒親は自分が幸せになることに必死です。
一見、子どもの幸せを考える親もいるのですが、「子どものため」と言いつつ実は「自分のため」になっており、それに気付きません。
人間は自分の幸せを追求する生き物ではありますが、毒親は周りの人と共に幸せになるという思考回路でなく、とにかく自分一人の幸せしか見えていません。
毒親は人に自分の幸せを叶えてもらおうとする
毒親は自分の人生ややるべきことに責任をもっていません。
自分の力で自分の人生を幸せにしようという覚悟がなく、基本人に何とかしてもらおうと思っています。
なので、人を自分の思い通りにコントロールしようとしたり、人が思うように動いてくれなかったら不満を感じます。
実は私はこの傾向がありました。でもアドラー心理学を学んだことで気づき反省し、今は自分で自分の幸せを叶える覚悟を決めたら、人生が楽しくなりました!
- くまこが「自分は人に幸せにしてもらおうと思っている!」と気づいたきっかけになった本↓
4つの毒親タイプにも2つの思考回路は当てはまる
①過干渉・統制型の場合
このタイプの親は理想の子ども像があり、自分の理想の子どもになってくれることが、親の幸せとなっています。
なので、様々な方法を使って子どもをコントロールしようとします。
- 「あなたのため」「心配だから」という言葉を使う
- 「親がこんなに頑張っているのに」などと子どもに罪悪感を持たせる
- 「そんなんじゃダメだ!○○しなさい!」と命令する
子どもは親のために生きているのではありません。
なので「理想の子どもになってもらいたい」という親の幸せを叶える必要はないのですが、毒親は自分の幸せを叶えることに必死なので、一生懸命コントロールしようとします。
②無視型の場合
このタイプはそもそも自分の欲求や都合が最優先となっているわかりやすいタイプです。
- 自分のやりたいことがしたい
- 子どもの世話が面倒、やり方がわからない
- 子どもには自分の味方だけしてほしい
本来の親のすべき養育(日常の世話や、子どもの精神面の世話)を放棄し、その責任を子どもに押し付けて課題解決をしていると言えるでしょう。
③ケダモノのような親の場合
身体的虐待については、過干渉・統制型親と同じく自分の理想の子ども像を押し付けているとも考えられます。
また身体的虐待・性的虐待共に、自分の欲求を発散を子どもに担ってもらっていると言えるでしょう。
④病気の親の場合
そもそも自分のことしか考える余裕がないと考えられます。
本来の親のすべき養育を放棄し、その責任を子どもに押し付けて課題解決をしているという点で無視型の親と共通しています。
毒親育ちが毒親になりやすい原因
毒親育ちはが毒親になりやすい要因は大きく分けて2つあります。
- 自分が満たされていないこと
- 子育てを知らないこと
このどちらか一方、もしくは2つとも満たされていないことが、毒親育ちが毒親になりやすさ因子です。
自分が満たされていないと毒親化しやすい
先ほど「毒親の思考回路」で解説した通り、毒親は自分が幸せになることに精一杯です。
なぜそんなに幸せを追い求めるのか…それは自分が満たされていないからです。
毒親は満たされて幸せになりたいと思っているのに、人に何とかしてもらおうと思っています。
自分を幸せにできるのは自分だけです。
なので毒親は満たされることがなく、常に子どもの中に自分の幸せを追い求め続けてしまいます。
私の母の事例を紹介します
【毒親エピソード】自分の幸せを人に依存するくまこ母
くまこ母は、非常に子どもへの依存性が強い母でした。
一見すると、子育てに熱心なよい母親です。
しかし、くまこ母自身も自分の育ちに傷ついていることもあって、自分が傷ついた分を夫(くまこ父)や子ども(くまこ)に満たしてもらおうとする気持ちが非常に強い傾向がありました。
その結果、夫(くまこ父)に対して…
- 自分の思い通りにならないとすぐに不満が生じる
- ヒステリーを起こす
- 無視や迫害をする
- しょっちゅう激しい夫婦喧嘩をする
そして、子ども(くまこ)に対して…
- 自分がいかに素晴らしく、他の人がずさんかを言って聞かせる
- 自分がどれだけ辛い子ども時代を送ってきたかを話して聞かせる
- くまこ父がどれだけ家族をないがしろにしているか話して聞かせる
- 自分が離婚できないのは、子どもを育てるためだからと言う
- 家族、親戚、ご近所さんの愚痴を言いまくる
- くまこが少しでも愚痴聞きを拒否したり、異なる意見を言うと怒り狂う
- 「お母さんは不幸だけど、あんただけは幸せになりなさい」と言う
- 「お母さんの人生何にもない」が口癖
というように、自分がいかに不幸か常にアピールしてきました。
つまり、ほとんどの話の結末が「自分は不幸でかわいそうである」だったのです。
子どもの頃の私は、
なんでお母さんはこんなに不幸そうなんだろう…何とかしてあげなきゃ
と思い、母のカウンセラー役となり、家族の仲介役となり、時には父の失敗を被って母の怒りを収めたりと、とにかく親の心の調整役をしてきました。
正直、本当に苦しかったです…
大人になってからも
お母さんの人生何にもない
と言われるたびに、出かけに連れていったり、母の喜びそうなものをプレゼントしたりと自分なりに母に「何かあるように」と行動してきました。
しかし、私が結婚をする際に実家から離れた遠方に住むということがわかると怒り狂い…
お前はまだ家の役に何にも立っていないだろう!!!
と言われました。
子どものころから自分の心を犠牲にして尽くしてきたのは何だったのだろうと、心がポッキリ折れた瞬間でした
尽くしても尽くしても決して満足しない母。
その根本はやはり「満たされていないこと」だと思いました。
- 子どもの頃の育ちに傷つき、親から心を満たしてもらえなかったこと
- 大人になったら自分の心は自分で満たしていかなければならないという厳しい現実に気付かず向かい合ってこなかったこと
自分が満たされていないと、「自分が満たされたい!」「幸せになりたい!」という気持ちに支配されて、周りの人のことを考えられなくなってしまうのです。
子育てを知らないことで毒親化しやすい
毒親育ちさんなら実感がある人が多いと思いますが、子育ては連鎖しやすく、特に毒親育ちさんの毒親もまた毒親育ちだったということは多いと言われています。
私の親もそうでした…
一番身近な子育てが自分と親の関係であったのだから、当たり前と言えば当たり前ですよね。
健全な家庭であれば、親の子育ては大変参考になると思います。
しかし毒親家庭ではそうはいきません。
毒親育ちさんは自分の親が間違った子育てをしていることは分かっています。
しかし、正しい子育てが何なのかを知りません。
子育ては学校では教えてくれませんので、子どものことで困ったことがあると結局自分の親と同じことをするしかないなど、選択肢が非常に限られているのです。
つまり、毒親育ちさんは「健康な子育て」を学ぶ機会がないということが大きな問題なのです。
自分が毒親だと気づいたらまずやるべき2つのこと
ここまでのお話の中やこの後紹介する毒親チェックリストで「自分が毒親だった」と気づいた人にまず最初にやってほしい2つのことがあります。
- 自分を責めないで反省する
- 自分のいいところを見つめること
この記事をここまで読んだ上で「自分は毒親だった…」「自分は毒親かもしれない…」と思った方は、反省はしても自分を責めないでほしいと思います。
自分が毒親だと認識できること自体、本当の毒親とは違う所です。
私の母なら絶対に自分が毒親だなんて考えもしません!!!
自分を客観的に認識することは、自分を変えるきっかけであり、原動力にもなります。
反省をした後にしてほしいことは、「自分のいいところをみつめること」です。
私にいいところなんてないです…
と思うかもしれません。
絶対そんなことありません!私がみなさんのいいところを3つお伝えします!
- 自分の子育てに問題があるのではないかと調べたこと
- 自分の子育てに疑問を持てたということ(子育てに真剣に向かいあっている、よい子育てがしたいという素敵な目標がある)
- 学ぼうと今この記事を読んでいること
疑問が持てるほど、子育てに向き合っているということは、絶対にその他にいいところがあるはずです!!
まずは自分の頑張っていること、できていることを見つめてみてください。
それが、あなたの子育てを変える大きな力になります。
毒親にならないためにできる2つのこと
反省して、いいところ探しをしたら、今度は行動へ移りましょう!!
先ほど毒親育ちが毒親になる原因を2つあげました。
これを解消していきましょう!
つまり…
- 自分の人生を充実させよう
- 子育てを学ぼう
ということです。
自分の人生の充実と子育ての関係を図に表すと次のようになります。
子どもだけじゃなくて、自分の幸せを考えてもいいんだね!
健康な子育ての土台には「親自身の人生の幸せ」があります。
子育ては親の人生においてとても重要なタスクですが、それでも人生の一部に過ぎません。
自分で自分の人生を幸せにする自立した心があるからこそ、健康な子育てが成り立つのです。
ぜひ子育ても学びながら、自分の人生の幸せも考えていったほしいと思います。
「自分の人生の充実」「子育てを学ぶ」のそれぞれは解説が長くなるので次の記事を参照してください。
- 自分の人生を充実させるための記事→子育てで親自身の人生の幸せを考えるべき理由とその方法
- 健康な子育てを学ぶための記事→毒親にならないためにできること「人生が豊かになる健康な子育て4ステップ」
おすすめの毒親チェックリスト
毒親チェックリストをする前に
正直この記事をここまで読んでくださった方は「自分が毒親かどうか」チェックする必要はないと思っています。
え?ここまできて何で??
ここにきている人は何かしら子育てに悩み苦しんできている方だと思います。
なので、純粋にこれ以上自分を追い込むようなことをしなくていいと思うからです。
また心理学的に言っても、「自分のできていないところ」「自分の悪い所」などネガティブな面だけを見ていても問題は解決しません。
カウンセリングでは、むしろ「今できていること」「自分のいいところ」に目を向けたり、 正しい知識をつけることを行うことで、相談者の本来の力を活性化させることが多いです。
なので、個人的には上記にあげたような自分のいいところを探したり、カウンセリングを受けたり、このサイトで知識を身に着けて、 あなたの本来のよい力を活性化させてもらいたいと思います。
しかし、「今の自分を客観的に知ることで、今の自分を改善したい!」という方もいらっしゃると思います。
なので今回は外部のサイトになりますが、おすすめの毒親チェックリストをご紹介します。
自分は毒親なのか?まずは知ろう!:まとめ
今回は「自分は毒親なのか?」と不安に思う方に向けて、毒親とは何なのかについて解説しました。
不安と向き合うには「まず知ること」からです!
- 「毒になる親」の略で子どもの人生に害悪を及ぼす親のこと
- 「子供に対するネガティブな行動パターンを執拗に継続し、それが子供の人生を支配するようになってしまう親」
- 執拗にの例外で、たった一度でも「肉体的な暴力と性的な行為」をする親
毒親の特徴と思考回路は次のようなものでした。
- 過干渉・統制型の親
- 無視親
- ケダモノのような親
- 病気の親
- 自分の幸せが最優先
- 人に自分の幸せを叶えてもらおうとする
この2つの思考回路は上記の毒親の4つのタイプにも当てはまります。
毒親育ちは、その育ちの影響もあって毒親になりやすいと言われています。
- 自分が満たされていないこと
- 子育てを知らないこと
これのどちらか、もしくは両方が当てはまると毒親になりやすいと思われます。
この記事を読んで「自分が毒親かも…」と思った方にまず最初にやってほしいことが2つあります。
- 自分を責めないで反省する
- 自分のいいところを見つめること
この記事をここまで読んで学ぼうとしている人は、それだけで素敵な力をもっています!!
この二つができたら、今度は行動しましょう!!
- 自分の人生を充実させよう
- 子育てを学ぼう
それぞれについては解説が長くなるので、次の記事を参考にしてください。
- 自分の人生を充実させるための記事→子育てで親自身の人生の幸せを考えるべき理由とその方法
- 健康な子育てを学ぶための記事→毒親にならないためにできること「人生が豊かになる健康な子育て4ステップ」
最後に「自分が毒親かどうか」をチェックするためのチェックリストです。
しかし、個人的には自分が毒親かどうかチェックするよりも自分のいいところを探したり、カウンセリングを受けたり、このサイトで知識を身に着けて、 あなたの本来のよい力を活性化させてもらいたいと思います。
それでも「自分のことを客観的に知りたい」という方もいると思いますので、おすすめのチェックリストを紹介します。
チェックしたらぜひこのサイトに帰ってきて、人生が豊かで幸せになる健康な子育てを一緒に学びましょう!!