- 毒親からの影響で自分に自信が持てない
- 自分を変えたいのに、なかなか変われない
- 自分には価値がないと思ってしまう
毒親育ちさんの中には、親からの影響を強く受け、自分を変えたいのに変えられない、自分の人生を上手く生きられないという方も多いと思います。
私は依存型毒親の元で育ち、様々なトラウマを抱えて大人になりました…しかし今は毒親の影響を克服し、幸せな生活を送っています
知識を得て認知を変えて行動すれば、生まれた環境は関係なく人生は良い方向に向かいます!
そこでおすすめしたいのは、世界三大心理学者のアドラーが提唱した「アドラー心理学」です。
毒親の影響を克服し、公認心理師として教育分野で経験を積んできた私(くまこ)にとっても納得の考え方が詰め込まれています。
ここでは毒親育ちの私の経験も踏まえ、過去を克服するのに有用なアドラー心理学の考え方を4つ紹介します。
先に結論をお話ししておくと次の4つです。
- 人は変われる
- 自分のことは自分で決めていい
- 親のことは親に任せていい
- ありのままの自分を受け止める
【結論】人は変われる
アドラー心理学では、「人は目的に沿って生きている」と考えます。
人は行動も感情も全て選び取って生きているということです。
つまり少し残酷な現実かもしれませんが、「自分は変わりたいのに変われない」と思っているのは、「私は変わらない」というあなた自身の選択なのです。
しかし視点を変えてみてください。
自分で選んでいるということは、「自分は変わる」と選び直せばいいということです。
でもそんな簡単に選び直せたら苦労しないんじゃないの?
なぜ自分を変えられないのか?
それは「自分は変わる」という課題に立ち向かう「勇気」がたりないからです。
課題に立ち向かうのに必要なものは「勇気」であると、アドラーは言います。
しかし毒親はあなたの勇気をくじいてきたのです。
虐待やマルトリートメントは「勇気くじき」に入ります。
- マルトリートメント=不適切な養育 【詳細記事】【事例あり】子どもの心と脳を傷つける「マルトリートメント」|毒親育ち公認心理師が解説
どんな困難にも立ち向かうのに必要なものは勇気です。
しかし残念ながら毒親が勇気づけをしてくれることはないでしょう。
だから自分で勇気づけをすることが重要なのです。
そのために、このあとからは
- 本当に立ち向かうべき課題を見極める方法
- 自分自身を勇気づける方法
を解説します。
アドラー心理学とは
具体的な方法論に行く前に、前提条件としてアドラー心理学がどういうものか知っておいてください。
なぜならこれを知ることでこの後紹介する克服法がどういうものか、はっきりわかるからです。
アドラー心理学とは、世界三大心理学者の一人でアルフレッド・アドラーが築き上げた心理学です。
アドラーは、自己啓発の父とも呼ばれいます。
日本で広く知れ渡ったきっかけは「嫌われる勇気」でしょう。
この本は国内228万部、世界では累計500万部超売り上げた大ベストセラー本です。
数多くのYouTuberが解説動画をあげているほど注目させています。
嫌われる勇気では、アドラー心理学のことを
「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、極めてシンプルかつ具体的な”答え″を提示します。
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎 古賀史健
と述べています。
これがアドラー心理学の大きな特徴の一つで、アドラーは「人間の幸せ」「幸せへの道筋」を具体的に言及しました。
ここで紹介する考え方は、毒親育ちの影響を克服する方法であるのと同時に、人間の幸せに向かっていく方法でもあるのです。
毒親の影響を克服する3つの方法
自分のことは自分で決めていい
- 自分のことなのに親が口を挟んでくる
- 親が自分の決定を尊重しようとしない
- 親に全て決められてきた
- 自分のことでも親に確認を取らないといけないような気がしてしまう
毒親育ちさんの中には自分のことを自分で決めることができず困った経験をした人がたくさんいると思います。
ここで知ってほしい考え方は「課題の分離」です。
- 「この課題は誰のものか」と分けること
- 課題を分ける方法は、「その課題に対する選択の結末を誰が引き受けるのか」を考える
例として「あなたの結婚」を考えてみましょう。
結婚はしてもしなくても、その選択の結末を引き受けるのはあなたですよね。
仮に親にすすめられて結婚しても、親に反対されて結婚をやめても、結末を引き受けるのは親ではありません。あなたです。
なので「あなたの結婚」はあなたの課題です。
嫌われる勇気では、
あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むことーあるいは自分の課題に土足で踏み込まれることーによって引き起こされます
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎 古賀史健
とあります。
つまり、毒親とのトラブルは
- 親があなたの課題に土足で踏み込んでくる
- 親があなたに親の課題を解決させようとする
- 親の課題にあなたが踏み込んでしまっている
というところからやってきているのです。
これに対する解決の方法は、次の3つです。
- 課題の分離をする
- 自分の課題は自分で解決する
- 親の課題は親に任せる
要するに、自分のことは自分で決めていいのです!
親がどんなにあなたの課題に首を突っ込んできても、最後の責任を取るのはあなたです。
だからあなたが自分で考えて、自分で選択して、自由に行動していいのです。
そうすることで毒親育ちの影響を克服し、自分の幸せに近づいていけるのです。
でも今まで親に首を突っ込まれすぎて、自分で決めるなんて難しいよ…
という方もいるかと思います。
そんな方には次の記事がおすすめです。
親のことは親に任せていい
さきほどの課題の分離の考え方を基に、今度は親の課題について考えてみましょう。
親の課題でトラブルになるパターンは次の2つです。
- 親が自身の課題をあなたに解決させようとする
- 親の課題にあなたが踏み込んでしまっている
②については異論があるかもしれません。
きっとあなたは
親のためにと思ってやってきた…
そうせざるを得なかった…
のではないかと思います。
この気持ち、すごーーーいわかります!!!
なぜこうなってしまったのでしょう?
それは「親が自身の課題をあなたに解決させよう」としてきたからです。
例えば
- 罪悪感を持たせるようなことを言ってくる
- 依存をしてくる
- 「あなたのため」という言葉を使う
毒親は、様々な手法を使って親の課題を子どもに解決させようとしてきます。
しかしそれは親自身が解決すべき課題で、あなたが解決することではありません。
あなたが本当にすべきことは、親が自分の課題を解決させようと働きかけてきたときに、親の課題に踏み込まないと「決めて選択する」ことです。
つまり、親のことは親に任せていいのです!
実はこれは健康的な家庭では普通のことなんですよ!
うちは自分のことは自分でやるのは当たり前。親も自分もいい大人だし相手の決定を尊重してるよ~
また親のことを親に任せることは「親の自立」にもつながります。本当に親のことを思うなら親のことは親に任せた方がいいのです
ありのままの自分を受け止めよう
自分を勇気づけるために非常に大切なことは「ありのままの自分を受け止める」ことです。
ありのままを受け止めるということは、良いところもネガティブなところもそのまま受け止めるということです。
完全でない不完全な自分を受け入れる勇気が必要です。
ここで注目してほしいのは、自分の良いところです。
人は良いところや、自分の持っているものは軽視しがちです。
自分の
- よいところ
- できていること
- 持っているもの
を見つめてみてください。
これは、物事を多面的に見ることでもあります。
一方、ネガティブなところは注目しません。
注目しないということは「否定する」という意味ではありません。
あ~こんな自分もいるな
これは自分を存在価値を認めるということであり、自分を勇気づけているということです。
自分の存在価値がしっかりしていれば、失敗や落ち込むことがあっても揺らがなくなります。
そして様々な課題に取り組む原動力になります。
自分を勇気づけることをもっと詳しく知りたい方は次の本がおすすめです。
毒親の影響を克服するアドラー心理学の考え方 まとめ
この記事では、アドラー心理学を基に毒親の影響を克服する考え方を4つ解説しました。
この4つの考え方を実践することで、毒親の影響を克服するだけでなく、人間の幸福に向かっていくこともできます。
私もこの考え方を実践したことで、毒親の影響の苦しみからかなり解放されました!
まずは「自分は変わる!」と選択してみてください。
そしてどんな小さなことからでもいいです。
自分にできそうなところから実践してみてください。
補足としておすすめしたいのは、もし親が物理的に近くにいる、連絡が頻繁にあるのであれば、距離をあけることです。
自分の経験上ですが、自分の安全や安心を確保すると毒親の影響を克服しやすくなります。
今回紹介したアドラー心理学についてもっと詳しく知りたい方は、次の書籍がおすすめです。
私はこの書籍を読んで、毒親を客観的に分析することができました!結果毒親と自分を切り分けて考えることができるようになりました!
この書籍は、会話形式になっているのでオーディオブックで聴くこともおすすめです。
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つまり『嫌われる勇気』が無料で読めますよ!
興味があったらぜひ読んでみてくださいね。